スパイス  組み込み制御装置の受注製作

Hitech-Cコンパイラを組み込み用に移植する
平成26年4月28日

既存プロジェクトから新規プロジェクトを作成
 雛形を使って既存プロジェクトから新規プロジェクトを作成する手順を示します。ダウンロード用雛形にはtestプロジェクトとは別にAddTstプロジェクトを追加しました。testプロジェクトからAddTstプロジェクトを作成します。

基本的にはこのプロジェクトをコピーして、ソースファイルの追加・削除を行います。testプロジェクトにCソースとしてaddc.c、アセンブラソースとしてaddas.asを追加したプロジェクトがAddTstプロジェクトです。AddTestプロジェクトとしていないことにご注意ください("Test"の'e'がない)。これは文字数の制約によります。

    注意
 今のひな形ではプロジェクト名は6文字に収まらないと正しく動作しません。また、他のソースプログラム名も8.3形式を守る必要があります。ソースファイルの中にはプロジェクト名と同じソースファイルが必要です。(プロジェクト名がabcdの時、abcd.c または abcd.as が必要)

  AddTstプロジェクトの概要
 addc.cはインクルードファイルとしてaddc.hを読み込みます。従ってaddc.objはaddc.c, addc.hの両者に依存します。(依存関係を定義する必要があります)addc.hの保管場所はcpm-project\inc2ディレクトリとします。(新しいインクルードパスの追加が必要です)。
addc.c, addas.asは他のソースと同じディレクトリにあります。

 まず、共通部分となるmakedefの差分を示します。左側が従来のtestプロジェクト、右側がAddTstプロジェクトです。プロジェクト名の変更とソースファイルとインクルード対象のディレクトリが追加になった変更が記述されています。




 基本的に複数のファイルと依存関係の出来るソースファイルの依存関係は\debug, \release各ディレクトリにあるmakefileに記述します。
ここではデバッグ用makefileの差分を示します。addc.objはaddc.cとaddc.hに依存しますが、GNU makeでは暗黙ルールによって.objに対して同じ名前の.cがあれば、指定しなくても依存関係を補完してくれます。従って、追加の依存関係は
    addc.obj: addc.h
とするだけで事足ります。


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